第05号(1997年12月)

《論 文》
集合的理想とコミュニケーション空間
──デュルケームの人格崇拝の議論から──
岡崎宏樹
ハーバーマスにおける芸術と政治
――美的公共圏の可能性にむけて――
吉田 純
産業・労働に関する歴史社会学的研究の概観
――戦後日本の展開を中心に――
藤吉圭二
自虐と依存から自立へ
――近代の強迫的自律のパラドックス――
鎌原利成
近代のなかのネーション/ネーションのなかの前近代
――ネーション-ステイト研究における近代主義と永続主義――
野村明宏
変動期のパーソナリティ形成
──『ポーランド農民』における生活史法──
高山龍太郎
モータリゼーションへの意志
――ナチズムにおける自動車と近代性――
田野大輔
多文化主義におけるエスニシティの編成
――「フォーマル・エスニシティ」とシンガポール「多人種主義」――
鍋倉 聡
生活研究の社会学的枠組み
――生活構造論と生活の概念――
中山ちなみ
多重債務の構造的背景
――貸し手・借り手・自己破産の統計分析――
大山小夜
《書評論文》
社会学理論における身体観の二元論
――自然主義的身体観と社会構築主義的身体観を超えて――
倉島 哲
魅惑の第三帝国
――ラカン理論を通してナチ映画へ――
島岡 哉
モダニティと大衆文化
──世紀転換期のメディア・装置・施設──
近森高明
グローバリゼーションの現在
――フランスの移民排斥問題――
福浦一男